ハンドメイドでレザークラフトをやっています。合間にハーレーとワーゲンの空冷エンジンで遊んでます。そんなラブ&ピースなブログです。

2011年07月06日

いざ三陸の海岸線へ

 最終日。私達は金さんとおきやんさんに別れを告げて、新たに丹圃々のあんちゃんと合流して7台となり津波の被災地である陸前高田市に向かった。
 前の日に『見ては見たいけれど行っていいものなのか?』と話し合ってみた。それがとても気になっていた。ましては音も大きいハーレーでもあるし・・
 何度も現地を訪れて被災者と話をしている大森さんが言うのには
 『すべての人ではないけど地元の人は見に来るなとは思っていない。むしろ現実としてみてもらいたいと思っている。ただ、ピースサインを出したり観光気分では来て欲しくは無いのだ。被災地を見てそっと手を合わせてくれるのであれば来て感じて欲しい』と
 私達はやはり同じ日本人として現実をこの肉眼に焼付けに行くべきだと感じた。

いざ三陸の海岸線へ

いざ三陸の海岸線へ

いざ三陸の海岸線へ

 そこにあった陸前高田の風景です。津波は想像を超える海から5キロ以上も押し寄せ、ここに街があったことすら忘れてしまうくらいの光景が広がっていた。
 よくテレビや新聞、雑誌などでみていた光景かもしれませんが、それとはまったく違っていた。
 鉄芯がむき出しになった電柱の跡らしき物や未だに残る海水の池。写真などの一部を写したものでなく、その中に立つと360度何も無いと感じる。まさに何を口から発していいのかすらわからなくなる。手を合わせるにもいったいどこに向かって合わせればいいのだろう。
 その中に残る瓦礫の山の中に運動靴や子供の三輪車などが目に入ってしまうとたまらなく悲しくなる。この持ち主はこの子は無事逃げることが出来たのだろうかなどとつい考えてしまう。
 もうこんな光景を将来見ることが無いかもしれない。しかし、これは現実に起きてしまったこととしてはっきりこの胸に刻んでおかなければいけない。いろんなことを感じながら瓦礫の片隅に手を合わせていただきました。

いざ三陸の海岸線へ

いざ三陸の海岸線へ

いざ三陸の海岸線へ

いざ三陸の海岸線へ

いざ三陸の海岸線へ

いざ三陸の海岸線へ

 こちらは気仙沼市。大型船の停泊地でもあるここ気仙沼港では写真のようによくテレビで見た光景が未だにありました。あんな大きな船が流させる津波とは実際にそこにいた人はどれほどの脅威を感じたことでしょう。
 ただ陸前高田とまったく違うのは車などの瓦礫の色です。陸前高田が灰色の世界だとしたらここは赤茶の世界が広がっていました。津波と猛烈な火災により表面は焼け焦げた上に真っ赤に錆びているのです。
 地元の人に聞くと港のすぐ近くの大型船を海に戻すのに約1億6千万くらい掛かるそうです。現地でクレーンを組み立てて、解体し、また海で組み立てて解体する作業が必要だからです。
 ちなみにこの写真の船は燃料が満タン過ぎて火を使う解体などが出来ずに手がつけられずここにまだあるそうです。
 私は実際にこの目で見に来て、衝撃を感じてきて本当によかったと思っています。もちろん賛否両論あることはわかっていますが、現実から目を背けても何も始まらない。何も変わらない。
 そこにいても今ではほとんど一人の力では何も出来ないかもしれない。ただそこで無念にも亡くなった人々に手を合わせてあげることは出来る。私達で何とかしてこの東北を復興させると伝えることは出来たと思う。
 
 いざ三陸の海岸線へ

 そこには県の垣根を越えて助け合っている警察官達もいる。

 福島では自然の力強さと懐の深さに感謝をし、また海岸線ではこんなにも自然の脅威を感じ心から憎いと思った。それでも私達はこれからもその自然と共存してこの日本で生きていく。
 被災した子供達が大人になった時にいい故郷の光景を手渡してあげるためにこの震災を風化させてはいけないと思う。これからも東北を訪れよう!できればこのバイクに乗って。

 最後にこの旅で一緒だった皆さん。本当にありがとうございました。すばらしい出会いが出来たと思っています。皆さんと共に走って、話して、見て感じれた事をとても大事にしています。
 是非これからも宜しくお願いいたします。


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Posted by SUGAR工房 at 03:04│Comments(3)福島ラバーズ
この記事へのコメント
あらためて思います。忘れられない旅だったと。あのメンツで良かったと。
Posted by ブロンディ内藤 at 2011年07月06日 03:20
こんな時期だからね、何をしても賛否はあるけど、
南三陸の食堂での歓迎がすべてを物語っているでしょ。

オリジナルシート完成したのでジュピアで見せてあげよう。
Posted by ノントラブルおおもり at 2011年07月06日 17:51
まだまだ始まったばかりだと思いますが、出来る範囲でこらからもずっと続けていきましょう。
 オリジナルシートがいかなる物か拝ませていただきましょう。
被災者の支援もそうですがTJさんの支援も大変だこりゃ~。
Posted by sugar at 2011年07月06日 22:54
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