ハンドメイドでレザークラフトをやっています。合間にハーレーとワーゲンの空冷エンジンで遊んでます。そんなラブ&ピースなブログです。

2012年02月18日

東北パワーMTG 3.11

東北パワーMTG 3.11

東北パワーMTG 3.11

 3月10日、11日に福島県のいわき市の遠野オートキャンプ場おいて『東北パワーMTG(ミーティング)』というハーレーの東日本大震災の追悼キャンプイベントが開催されます。
 そうです。あの日の大震災からちょうど一年目の日。
 同じくいわき市在住のバイカーが同県福島のバイカー同士と決めて『頑張ろう!福島』という誓いを込めて開催されます。
 私はそのイベントに参加し、出店して来ようと思っています。もちろんバイクで地べた出店で。
 そしてこのイベントの日にちに対しての賛否両論もあります。
 3月11日と言えば東北や関東だけではなくすべての日本人がこれからも決して忘れてはいけない日になったことでしょう。
 その一年目の3月11日を私はどう過ごしているのか?
 最近はよくそんなことを考えていました。その日が今年は特に日曜日だということもあって、なおさらどのようにその一年目を迎えてどんな気持ちで迎えるのか?
 私にとってこの震災による津波によって思い出の故郷であった祖母の家と親戚の家は流され、放射能汚染によって津波の被害こそ免れた別の親戚の家も戻れなくなった憎き原発事故。
 あまりこのブログにおいて自分の思想的な事を語ることは避けてきましたが、今回は少しだけ言わせてください。
 当初あれだけの原発事故でこんな事態になった後でも
『原発は恐ろしい。しかしエネルギー、生活の便利さ、経済、雇用の面での代償も大きくもっと安全対策をして鉄壁の要塞の様にしてこれからも原発とうまつ付き合っていく方法はないのか?』
 と、少し考えている自分がいました。
 もちろん出来ることならこんな危険でリスクの高い原発をすべて無くしたい。
 でも現実を考えると今すべてを止めることは出来ない。そうゆう発電ありきの経済と生活が出来上がってしまっている。そして私たちもその恩恵を受けて今まで便利な生活をさせてもらってきた。
 実際にこの震災直後の私の住むここ川崎でも計画停電や、いたる所でも節電で暗くなった街を走りそこの立っていると、その原発を含む電気のありがたさを改めて感じたし考えさせられた。
 私の故郷である浪江町は福島第一原発からわずか数キロの所にあるが富岡町、双葉町、大熊町と違って東北電力の管轄なので、東電のよる補助金という面では恩恵を受けていなかったが雇用の面では相当の浪江町の人々が原発関係で働いていた。
 平日の朝は漁師町である請戸漁港の何も無い海沿いの田舎道には、原発に通勤する車の渋滞が毎日起きていたことも事実。
 それを昔から見てきた私にとってどうしても『原発はすべて反対』とまでは考えることが出来なかった。
 ただ最近、本当に最近(いまさら?)ですが新たに公表された事実として当初は何の問題も無かったとされてきた福島第二原発、東海原発も相当危険な状態で事態を免れていたことを知り、今の原発に安全対策を求めても駄目。完全に信用できない物となった。
 実際に国道6号線沿いに福島原発がいかに安全であるかをアピールするパビリオン的な施設があって昔訪れたことがあったが、そこに入れば誰でも『どんな事があっても大丈夫』と思えるほど信用してきた。
 だが今は私は完全に原発に対してNOと言える。
 それに変わるエネルギーがやれどうだとか、経済への影響がどうだという話は後回しに考えてでも止めれる原発から随時止めていくべきだと考えている。
 今とはまったく同じ生活、経済活動を少しぐらい犠牲にしても『マイクロシーベルト』『除染』『セシウム』『ベクレル』という言葉はもうこれ以上聞きたくもないし、『想定外』『直ちに健康に・・』はもうたくさんだ!そしてこれからの子供達には知らなくていい無縁の言葉であって欲しい。
 話はミーティングの話から大分反れましたが、その原発のお膝元で玄関口である福島県いわき市。津波の被害とその後味わった風評被害という名の差別と偏見の数々。
 そのいわきの人が是非来てください。盛り上げましょう。と言ってこのイベントを開催しているのであれば私は迷わず行きます。
 だた先程も触れたようにこのイベントに対しての賛否両論もあります。特にこの3月11日に行われるということに関して
 ・この一年目という追悼の日にバイクで走り回ることをいわき市の別の人はどう見るのか?
 ・その3月11日で無ければいけないのか?
 ・それに参加する人たちはこの震災で直接的な被害を受けなかった人達が集まるのではないか?
 ・もしそのイベントで集まることによって一人でも嫌な思いをする人はいないのか?
 と、さまざまな変え方や意見があります。
 その意味も意見も思想も確かに一つの考え方だと思います。多かれ少なかれそれももっともな意見で間違っていないとも思います。以前のVM宮崎の開催の時も同じようなことが話題になりました。
 その中で自分なりに考えたこと。地元の人達が『元気を出そう!頑張ろう!』という思いで『是非来て盛り上げて欲しい』という中で、その福島に住む一人でも元気づけれて喜んでもらえるのであれば是非行きたいと思いました。
 行っても何も出来ないかもしれない。微力すぎる一人の力かもしれない。
 例えどんなボランティア活動でも、支援でも、募金でもどんなことであっても、そこにはさまざまな意見と人の思想があってすべての人が満足する方法っていうのはないのかもしれない。
 ただそこで誰か一人でも『来てくれてありがとう!』という言葉があるのであれば、それが例え偽善者と言われてもする価値と行く価値があると思う。そこまでもし否定してしまったら日頃『福島ラバーズ』として福島を走る意味さえ薄れてしまう。
 その日に集まる人は皆この震災で被害を受けなかった人ばかりとは少しも思っていないし、例え義援の方法はいくらでもあっても皆で集まってこそ出来る支援だってある。
 もちろん行くからには終始喪に伏している訳でもないし、当然楽しい話だってするし、お酒も飲むし、笑いもするし、再会を喜び合いもする。そして皆でもう一度これからの福島について考え、一緒に悩みたい。
 そしてそこに走ってくる意味と集まる意味をその行動で表せれば必ず理解も得られる物だとも信じている。
 その主催している人たちも東京から私たちにただ応援してもらいたくて開催するわけでもありません。会場のいわき市(もちろんいわき市の事に限らずに福島県)は震災後特に水、食料、ガソリンの物資も届かず、県外においてもさまざまな差別と偏見にさらされて苦しい思いをしてきて『頑張ろう!しっかり立ち上がろう!』といういわば復興を誓い合う意味で開催されるとお聞きしました。
 そして今回共に走るバイカーがこう言った。
 『ミーティングがどうより震災で避難している際にもうバイクに乗れる日が戻ってこないのではないかと思った。だから今こうして生きて走っていけることにとても感謝をしている。ただそれだけ。そして3月11日だからこそ自分でいわきに向かって走って行きたい』と。
 あの時あの日、そしてその後の東京でもガソリン、電気、食料のパニック状態だった時、少なくても私も『ハーレーに乗っている場合なのか』『これからも乗り続けて行けるのだろうか』と思ったのも事実。
 そしていろいろはあった今でも元気でバイクに乗っている自分がここにいる。ただそれだけでも本当にありがたいものだ。
 だから今私は3月10日、11日の『東北パワーMTG』に走って行きたいと思い、思ったからには私は走ります。
 確かに出店をして商品を見てもらいたい気持ちはありますががそこで儲けようなんて気もさらさら無いし、出店者として出来る範囲のチャリティーには協力させていただきます。
 その日に行く人、行かない人、行けない人そのどれもがその人の都合と考え方であってどれも否定することも、批判されることでもないと思っています。
 その中でもし行かれる人がいればいわき市遠野オートキャンプ場で会いましょう!場所はいわきの市街地よりも山に入った近くに民家も無いのどかな所だそうです。(すでに下見をしてきている人が約1名icon11
 出来れは共に走って行き、共に祈りを捧げましょう。
 そして悲しくて暗かった3月11日を決して忘れずに、前を向いた思い出深いもう一つの3月11日にしませんか?


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Posted by SUGAR工房 at 05:59│Comments(0)福島ラバーズ
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