2017年12月12日
福島ラバーズ2017③~請戸の一本樫~
福島ラバーズ2日目。
今日も天気が良い。
今日はとうとう福島ラバーズで浪江に入る。
正直このブログをどのように書けばいいのか悩んでいた。
考えるより感じた事をそのままここに書き残していく事にした。


一つ一つ丁寧に作られた朝食。
こういった細かい気配りはまた泊まりに来たいと思わせてくれる。
オーナーもバイカーだからバイク乗りの気持ちを理解してるからとても居心地が良い。
またゆっくり来よう♪

朝飯を食べ終わると河野さんが宿まで来てくれて合流した。
今日は9台で浪江を目指す。
休憩した四倉の道の駅。
気持ちの良い青空と潮風が迎えてくれていた。



久しぶりに河野さんと一緒に走った。
現在74歳の筋金入りの現役バイカー。

ずっと走り続ける事。
これからもさらに走り続ける事は簡単な事じゃない。
自分達が同じ歳になった時にこんな気持ちでいられるだろうか?
河野さんの話からはとても学ぶ事が多すぎる。

この6号線は原発のすぐ近くを通る浜通りのメインストリート。
しかし富岡から先には進めない。
窓を閉められる車は通れるけどバイクはダメ。
それがどういうことか誰でもわかるはず。
事前に調べていて富岡インターから高速を一区間乗らなければいけない事はわかっていたが、まさか6号線からのインターの曲がり角の手前数百メートルで止められるとは思わなかった。

別ルートで富岡インターまでの道を聞く。
ホントあと少し走って左折すればインターなのに細い田舎道の裏道を使って迂回した。
その裏道はまさに人の気配が全く感じない時が止まったような道だった。
6号線はダメだけどほんの数キロ離れた高速なら良い。
自分達はもちろんあえてギリギリの6号線を走りたい訳じゃない。
でもその数キロの差に何の意味があるのだろう。
ここ数年はその高速をバイクで通る事は出来たけど浪江インターでバイクが下りれるようになったのは今年の春からだ。
ましては浪江インターを降りても114号線を右折は出来るけど左折はバリケード封鎖されている。
その左折した山の上は今でも線量計が降り切るほどのいわゆるホットスポット。

浪江インターを右折してすぐの親戚の家。
震災後初めて自分の目で見る事が出来た。
遠目ではあの時のまま外観の家。
家も生き物で所詮は人が作った物。
人が作った物は人がいないと生きていけないって事がよくわかった。

『いつか浪江にも高速のインターが出来る。』
子供の頃に聞いたその話はまるで夢物語のようだった。
それが段々と形と現実になり、もう少しで開通と言う所であの事故が起きた。
その念願のインターをこうした気持ちで通る事になるとは夢にも思わなかったよ。

浪江駅。
電車はもちろん駅も機能していた。
ホームにはわずかに電車を待つ人がいる。
正直嬉しさもあった。
でも気持ちはとても複雑だった。
もちろんこの街に人が戻る為にはインフラの整備がまず先にないといけない。
それはわかるけど…

駅から30メートルの飲み屋街。
このスナック 『ふみ香』
親戚が営むお店だった。

ガラスが割れていて中が見える。
地震で割れたのか割られたのかはわからない。
あの日のままの店内。
使いかけの醤油も思い出もそのままここに取り残されていた。
子供の頃ここでおばさんが焼いてくれる砂肝を食べるのが楽しみだった。
バイクで日本一周した時はここにバイクを入れさせてもらって布団を引いてくれた。

それが駅から30メートルの姿。
駅前のロータリーにあった小さな酒屋などの商店のほとんどが不自然なほど更地になっていた。
ここは常磐線の急行列車も停まる駅。
国はここに出来るだけ早く帰ってくるように呼び掛ける。
福島や浪江の人の為?
いや!本当に大事にしているものは違うよね?

念願のバイクでやっと来れた浪江駅にはいろんな風が吹いていた。
一人では来れなかったかもしれない。
ここにこんなに仲間がいるって事がどれだけ心強い事か。
本当に皆さんありがとうございます。

浪江焼きそばの元祖の『縄のれん』も更地になっていた。
冷房の無い店内。
それでも夏休みここの焼きそばが食いたくて団扇を握って待つ。
本当にここの焼きそばは日本一旨かった。
一度出店の際に内藤さんと一緒に来た事もある。
そして請戸に向かう。
走り慣れた道。
でも全く違う景色。

自分達が勝手に呼ぶ請戸の一本松。
正確には一本松じゃなくて一本樫。
祖母の家の木。
とうとうここまで来たよ。

海から数十メートル。
原発が水没したあの大津波。
不思議な位この木だけは流されなかった。

どんだけ強い足腰と気持ちなんだ。
誰の力も借りずに根腐れもせずに踏ん張っている。
お前本当にスゲー奴だな!!

こんなに傷だらけになっても負けなかった奴。
神木など宿る命が手から伝わるって言うけど、この木は泣いてたよ。
悲しい物をたくさん見てきたからな。

ここ請戸は原発20キロ圏内にある唯一に近い港町。
沢山の漁船の数に比例して海岸線沿いに人が住んで居た。
岩手、宮城、同じようにここにも大津波が押し寄せ数えきれないほどの人と家が流された。
あの日当然ここでもヘリやボートなどで救助された人もいた。
でもここ原発から6キロの場所の救助は避難指示により12日の早朝で打ち切られた。
それ以降の事を想像して欲しい。

この時夜通しで救助にあたっていた消防の人は沢山の生存者の声が聞こえる中で悔し涙流しながら撤収したという。
助けられるのに助けられないその後ろ髪を引かれる思いはどんなだったのだろうか。
ここには72時間の壁は存在しなかった。
テレビや新聞では一生書かれない事実。
お前らに書ける訳ないよな。

津波で流されなかったのは大きな建物とこの木達だけ。
つまりこの木はその後の事実を全部見てきた生き証人。
悲しくて泣いてるのも無理はないわな。
その事実は広がらない様に今急速に埋め立てられようとしている。
出来れば切り倒されずにいつまでもそれを語り継いで欲しい。
お前負けんなよ!
また来るからよ!!









ここまで一緒に走ってくれた仲間。
自分のワガママに付き合ってくれました。


この一本樫で待っていてくれた菅野さんと今井さん。
同じくここ請戸の漁師で自分の事を子供の頃から知っているバイカー。
2人が見てきた物や感じて来たことは俺たちには少しだけ想像するのがやっと。

ここに来れて悲しかったけど本当に良かった。
福島ラバーズでは楽しい事ばかり書きたいけど目を背けてはいけない現実もある。
その現実はテレビにもネットにも無くてこの目で見て自分の心で感じる物でしかない。
そう思っている。
ここで起きた事は自分は一生忘れたくない。

皆さん本当にありがとう!!!
続く。
お問い合わせ、ご連絡等は本ブログの画面内にありますオーナーへメール(メッセージを送る)よりご連絡ください♪
スマホ版ではプロフィール欄からメールが送れます。
面倒な時は ラインID 『tomo-sugar』 までお気軽にどうぞ
またパソコン、スマホサイト共にカテゴリーを絞ってまとめて見ることも出来ます。
今回のカテゴリーは
『福島ラバーズ』
SUGAR工房のInstagramも更新中。
今までの物を一覧で見れる作品集みたいに使ってください。
IDは 『sugarkoubou』、
人物検索は 『SUGAR工房』
で簡単に探せます。
今日も天気が良い。
今日はとうとう福島ラバーズで浪江に入る。
正直このブログをどのように書けばいいのか悩んでいた。
考えるより感じた事をそのままここに書き残していく事にした。


一つ一つ丁寧に作られた朝食。
こういった細かい気配りはまた泊まりに来たいと思わせてくれる。
オーナーもバイカーだからバイク乗りの気持ちを理解してるからとても居心地が良い。
またゆっくり来よう♪

朝飯を食べ終わると河野さんが宿まで来てくれて合流した。
今日は9台で浪江を目指す。
休憩した四倉の道の駅。
気持ちの良い青空と潮風が迎えてくれていた。



久しぶりに河野さんと一緒に走った。
現在74歳の筋金入りの現役バイカー。

ずっと走り続ける事。
これからもさらに走り続ける事は簡単な事じゃない。
自分達が同じ歳になった時にこんな気持ちでいられるだろうか?
河野さんの話からはとても学ぶ事が多すぎる。

この6号線は原発のすぐ近くを通る浜通りのメインストリート。
しかし富岡から先には進めない。
窓を閉められる車は通れるけどバイクはダメ。
それがどういうことか誰でもわかるはず。
事前に調べていて富岡インターから高速を一区間乗らなければいけない事はわかっていたが、まさか6号線からのインターの曲がり角の手前数百メートルで止められるとは思わなかった。

別ルートで富岡インターまでの道を聞く。
ホントあと少し走って左折すればインターなのに細い田舎道の裏道を使って迂回した。
その裏道はまさに人の気配が全く感じない時が止まったような道だった。
6号線はダメだけどほんの数キロ離れた高速なら良い。
自分達はもちろんあえてギリギリの6号線を走りたい訳じゃない。
でもその数キロの差に何の意味があるのだろう。
ここ数年はその高速をバイクで通る事は出来たけど浪江インターでバイクが下りれるようになったのは今年の春からだ。
ましては浪江インターを降りても114号線を右折は出来るけど左折はバリケード封鎖されている。
その左折した山の上は今でも線量計が降り切るほどのいわゆるホットスポット。

浪江インターを右折してすぐの親戚の家。
震災後初めて自分の目で見る事が出来た。
遠目ではあの時のまま外観の家。
家も生き物で所詮は人が作った物。
人が作った物は人がいないと生きていけないって事がよくわかった。

『いつか浪江にも高速のインターが出来る。』
子供の頃に聞いたその話はまるで夢物語のようだった。
それが段々と形と現実になり、もう少しで開通と言う所であの事故が起きた。
その念願のインターをこうした気持ちで通る事になるとは夢にも思わなかったよ。

浪江駅。
電車はもちろん駅も機能していた。
ホームにはわずかに電車を待つ人がいる。
正直嬉しさもあった。
でも気持ちはとても複雑だった。
もちろんこの街に人が戻る為にはインフラの整備がまず先にないといけない。
それはわかるけど…

駅から30メートルの飲み屋街。
このスナック 『ふみ香』
親戚が営むお店だった。

ガラスが割れていて中が見える。
地震で割れたのか割られたのかはわからない。
あの日のままの店内。
使いかけの醤油も思い出もそのままここに取り残されていた。
子供の頃ここでおばさんが焼いてくれる砂肝を食べるのが楽しみだった。
バイクで日本一周した時はここにバイクを入れさせてもらって布団を引いてくれた。

それが駅から30メートルの姿。
駅前のロータリーにあった小さな酒屋などの商店のほとんどが不自然なほど更地になっていた。
ここは常磐線の急行列車も停まる駅。
国はここに出来るだけ早く帰ってくるように呼び掛ける。
福島や浪江の人の為?
いや!本当に大事にしているものは違うよね?

念願のバイクでやっと来れた浪江駅にはいろんな風が吹いていた。
一人では来れなかったかもしれない。
ここにこんなに仲間がいるって事がどれだけ心強い事か。
本当に皆さんありがとうございます。

浪江焼きそばの元祖の『縄のれん』も更地になっていた。
冷房の無い店内。
それでも夏休みここの焼きそばが食いたくて団扇を握って待つ。
本当にここの焼きそばは日本一旨かった。
一度出店の際に内藤さんと一緒に来た事もある。
そして請戸に向かう。
走り慣れた道。
でも全く違う景色。

自分達が勝手に呼ぶ請戸の一本松。
正確には一本松じゃなくて一本樫。
祖母の家の木。
とうとうここまで来たよ。

海から数十メートル。
原発が水没したあの大津波。
不思議な位この木だけは流されなかった。

どんだけ強い足腰と気持ちなんだ。
誰の力も借りずに根腐れもせずに踏ん張っている。
お前本当にスゲー奴だな!!

こんなに傷だらけになっても負けなかった奴。
神木など宿る命が手から伝わるって言うけど、この木は泣いてたよ。
悲しい物をたくさん見てきたからな。

ここ請戸は原発20キロ圏内にある唯一に近い港町。
沢山の漁船の数に比例して海岸線沿いに人が住んで居た。
岩手、宮城、同じようにここにも大津波が押し寄せ数えきれないほどの人と家が流された。
あの日当然ここでもヘリやボートなどで救助された人もいた。
でもここ原発から6キロの場所の救助は避難指示により12日の早朝で打ち切られた。
それ以降の事を想像して欲しい。

この時夜通しで救助にあたっていた消防の人は沢山の生存者の声が聞こえる中で悔し涙流しながら撤収したという。
助けられるのに助けられないその後ろ髪を引かれる思いはどんなだったのだろうか。
ここには72時間の壁は存在しなかった。
テレビや新聞では一生書かれない事実。
お前らに書ける訳ないよな。

津波で流されなかったのは大きな建物とこの木達だけ。
つまりこの木はその後の事実を全部見てきた生き証人。
悲しくて泣いてるのも無理はないわな。
その事実は広がらない様に今急速に埋め立てられようとしている。
出来れば切り倒されずにいつまでもそれを語り継いで欲しい。
お前負けんなよ!
また来るからよ!!









ここまで一緒に走ってくれた仲間。
自分のワガママに付き合ってくれました。


この一本樫で待っていてくれた菅野さんと今井さん。
同じくここ請戸の漁師で自分の事を子供の頃から知っているバイカー。
2人が見てきた物や感じて来たことは俺たちには少しだけ想像するのがやっと。

ここに来れて悲しかったけど本当に良かった。
福島ラバーズでは楽しい事ばかり書きたいけど目を背けてはいけない現実もある。
その現実はテレビにもネットにも無くてこの目で見て自分の心で感じる物でしかない。
そう思っている。
ここで起きた事は自分は一生忘れたくない。

皆さん本当にありがとう!!!
続く。
お問い合わせ、ご連絡等は本ブログの画面内にありますオーナーへメール(メッセージを送る)よりご連絡ください♪
スマホ版ではプロフィール欄からメールが送れます。
面倒な時は ラインID 『tomo-sugar』 までお気軽にどうぞ

またパソコン、スマホサイト共にカテゴリーを絞ってまとめて見ることも出来ます。
今回のカテゴリーは
『福島ラバーズ』
SUGAR工房のInstagramも更新中。
今までの物を一覧で見れる作品集みたいに使ってください。
IDは 『sugarkoubou』、
人物検索は 『SUGAR工房』
で簡単に探せます。